表面実装部品のリペア講習に行ってきました
こんにちは、はんだ付け職人です。
今回は、通信機器の基板のリペアを行っている企業様に出張講習に行ってまいりました。
通信機器用の基板は、ノイズ対策のため、全面ベタGNDで、複層構造になっており、
基板の厚みも2.2~4.0mm程度と厚くなっていることが多いです。
このため、通常の1.6mm厚の基板であれば普通に実装できる電子部品でも
取り外しや実装が非常に難しいのが実情です。
この企業様でも、特に鉛フリーはんだを使った場合には、ハンダゴテでは
まったく歯が立たないのでお困りでした。
ちなみに、ハンダゴテはgoot製のRX-802ASをお使いで
コテ先にも4K、5Kなどを選択されているので、ハンダゴテのスペック的には
申し分ないと言えます。
ヒアリングで最初に目についたのは、コテ先温度を420℃に設定されている点でした。
これでは、コテ先に酸化膜が出来て熱が伝わりません。
コテ先の酸化を防ぐ方法と、酸化を取り除く方法を最初にレクチャーして
350℃のコテ先温度でもはんだが十分に融けることを体感してもらいました。
「え? これほんとに鉛フリーはんだ?」
たいへん驚いていただけました。
あとは、足りない熱量をどうやって補うか?という点を具体的にお話しして、
たまたま、使用されずに置いてあったプリヒーターなどを使って
簡単にはんだが融かせることを実体験していただいて
講習を無事終えました。
当協会は日本国工業の根幹を成す「はんだ付け技術」を日本全国に普及促進することを使命としています。
是非ご相談頂ければと思います。お待ちしております。