品川 1級はんだ付け講習(微細部品)・検定 開始しました
昨日に引き続き、東京都品川区にございます、
都立城南職業能力開発センターにて、
はんだ付け講習・検定がスタート致しました。
2日目 6月1日(金)の午前中は、1級の講習です。
今回、1級を受講される方は、4名です。
・QFPのはんだ付け
・1005サイズのチップ抵抗のはんだ付け
・1608サイズのチップ抵抗のはんだ付け
・デジタルトランジスタのはんだ付け
4種類の部品をはんだ付け致します。
受講者の中には、
「今は、微細部品をはんだ付けしないが、
数年ほど前に、0603サイズやQFPのはんだ付けをやっていました。
ですが、はんだ量の認識はなく、多くはんだを供給していました。」
といった方がいらっしゃいました。
部品が小さくなればなるほど、はんだ量のコントロールや、
部品の位置決めが、とても難しくなります。
※講習の様子
特にQFPは、3方向の位置が合っていても、
残りの1方向が合わなかったりなど、苦戦される方もいらっしゃいました。
はんだ量につきましても、前日に引き続き、
部品が小さく・リードが細くなっても、端子の形状・リードの形状が見える量に、
はんだ量をコントロールする必要がございます。
午後からは、はんだ付け検定です。
筆記試験では、事前に学習していただいている
はんだ付けの基礎知識の確認です。※制限時間:45分
※筆記試験の様子
実技試験は、昨日と本日の講習で行った、
・ラグ版
・Dsubコネクタ
・基板
この3種類を時間内にはんだ付けを完了させます。
※2・3級:2時間 1級:2時間20分
制限時間が入ると、難しくなり、講習中でも、時間を確認しながら
作業されている方もいらっしゃいました。
講習とは違い、『素早く!丁寧に!』 はんだ付けを完了させていく難しさがございます。
※実技試験の様子
受験者は、顕微鏡ではんだの仕上がり状態を何度も確認し、
未はんだなどの致命的な欠陥を、確認されていました。
今回の、都立城南職業能力開発センターでの講習より、
講習中に【jazz】を流すように致しました。
・作業への集中力の向上
・音があることで、私達、講師に声をかけやすくなった
集中力が上がったことにより、気づいたら、終了時間になっていたなど、
とても好評でした!!
最後になりますが、
今回のはんだ付け講習でもっとも多かったのは、
はんだが溶けないから、糸はんだを多く供給したり、
はんだコテに力を入れすぎてしまう方が多くいらっしゃいました。
はんだが溶けない理由は、コテ先の酸化です。
コテ先が黒く変色し、糸はんだを溶かしても、
コテ先に馴染まず、水滴のようになってしまう状態です。
私達、講師でも、酸化したコテ先では、上手くはんだ付けを行うことは出来ません。
ピカッと光った状態のコテ先を維持し、はんだ付けを行います。
講習を通じて、コテ先復活材を使用すること、コテ台にはんだコテを置く際には、
コテ先にはんだを盛ることの重要性を、分かっていただけました。
道具の使い方も大切ですが、道具のメンテナンスも
正しくはんだ付けを行うスキルの一つです。
コテ先が酸化していないかを意識していただき、
今後のはんだ付け作業に取り組んでいただければと思います。