【広島・福山開催】はんだ付け講習・検定|「我流」から「根拠のある技術」へ
こんにちは、はんだ付け職人です。
2026年10月22日・23日の2日間、広島県福山市でgootさんの社員食堂をお借りして、
はんだ付けの講習と検定を開きました。
参加いただいたのは中国地方を中心とした12社・19名です。
静岡県の浜松から来られた方もいました。
基板の受託製造、配電盤、楽器・音響機器、介護機器、交通インフラのシステム、
特殊機器と、業種はさまざまです。
それでも「現場で品質に責任を持てるはんだ付けがしたい」という思いは
皆さん同じでした。

■ 開催内容
〇日程: 2026年10月22日(木)・23日(金)
〇会場: gootさんの社員食堂(広島県福山市)
〇内容: はんだ付けの講習(座学と実習)と検定(筆記と実技)
〇参加者: 12社・19名
●はんだ付けをほとんどやったことがない方: 6名
●資格の更新: 2名
●再受験: 5名
はんだ付け工具を作っている会社の食堂で講習ができたのは、
私にとっても特別な経験でした。gootさん、ありがとうございました。
■ 参加者の課題
参加の理由を伺うと、今の製造現場が抱えている課題がはっきり見えてきました。
① お客様から「第三者の資格」を求められる
「ずっと我流でやってきたが、お客様から第三者が認めた資格を取るように言われた」
「貴重な部品をはんだ付けするので、お客様から検定で認定を取るように言われた」
社内で「できている」と思っていても、取引先には客観的な根拠を求められることが増えています。
② 鉛フリーはんだへの切り替え
共晶はんだ(鉛入りのはんだ)は普段から使っていて、
これから鉛フリーはんだに切り替える準備として受けた方がいました。
鉛フリーは融ける温度が高く、ぬれ広がりにくいので、
共晶と同じ感覚で作業すると不良につながります。
③ ベテランからの技術の引き継ぎ
品質管理の担当で、普段は検査が中心という方もいました。
社内で1級を持っている方が高齢で更新しないため、その引き継ぎも兼ねての参加です。
はんだ付けをする人だけでなく、良い・悪いを判断する人にも正しい基準が必要です。
④ 前回の検定のリベンジ
8月の検定で、Dサブコネクタ(パソコンの周辺機器などに使う台形のコネクタ)と
表面実装の課題が合格基準に届かなかったお二人も、再挑戦に来られました。
教材を買って、職場で練習を重ねてきたそうです。
⑤ 上の級を目指す
3年前に2級に合格し、今回は1級に挑戦した方もいました。

■ 学んだ内容
講習で特に時間をかけたのは次のポイントです。
● 「なぜそうするのか」を理屈で理解する
はんだ付けは、融けたはんだで部品を接着するのではありません。
母材(部品のリードや基板の銅の部分)とはんだが金属として結びつく
「合金層」をつくることが本質です。
そのために、温度・時間・フラックス(汚れを落としてはんだのなじみを良くする薬剤)の
役割を一つずつ説明しました。
● コテの当て方
コテ先は母材とランド(基板のはんだ付けする銅の部分)の両方に同時に当て、
熱をしっかり伝えます。当てる角度や接触面積の違いで仕上がりがどれだけ変わるかを、
実際に見て体験していただきました。
● はんだの送り方
はんだはコテ先に直接溶かすのではなく、温まった母材の側に送ります。
送る量とタイミング、はんだとコテを離す順番まで、一つひとつ確認しました。
● Dサブコネクタと表面実装
再受験の方がつまずいたこの2つは、多くの方が苦労するところです。
- Dサブ: 端子のカップに入れるはんだの量と、リード線の固定、予備はんだを安定させるのがカギです。
- 表面実装: 基板面から熱を伝えるのが大切です。
● 鉛フリーはんだを扱うときの注意点
コテ先が酸化していないことの重要性、コテ先の手入れ、コテ先温度についての誤解を解説しました。

■ 参加者の声
アンケートでいただいた声の一部です。
◇理屈がしっかり説明されていて、わかりやすかった。
◇コテの当て方や、はんだの送り方など、細かいところまで教えてもらえてわかりやすかった。
◇はんだ付けの注意点や疑問点を丁寧に説明してもらえた。
参加のきっかけについては、こんな声もありました。
◇上司が前の会社でこの講習・検定を受けていて、「とても良いから受けるように」と勧められた。
(楽器・音響機器メーカー勤務の方)
◇仕事で必要なので受けた。今日のために練習してきた。(介護機器メーカー勤務の方)
前の職場で受講された方が、転職先で後輩に勧めてくださる。講師としてこれほどうれしいことはありません。
■ まとめ
今回の福山での講習・検定では、次のような理由で参加された方が多くいました。
- ●お客様から資格を求められている
- ●鉛フリーはんだへの切り替えを控えている
- ●ベテランの技術を引き継ぎたい
はんだ付けは「なんとなくできる」作業から、
「根拠を持って品質を説明できる」技術へと変わることが求められています。
我流で身につけた技術にも良いところはたくさんあります。
そこに理屈が加わると、仕上がりが安定し、不良の原因も自分で見つけられるようになります。
再受験の皆さん、上の級に挑戦した皆さん、本当にお疲れさまでした。
結果がどうであれ、2日間で身につけた考え方は必ず現場で役に立ちます。

■ はんだ付けのことでお困りではありませんか?
- 社内のはんだ付けの品質を揃えたい
- 鉛フリーはんだに切り替えたが不良が増えた
- お客様から資格を求められている
- ベテランの技術を若手に引き継ぎたい
こうしたお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
講習・検定の日程確認や、会社への出張講習のご相談も受け付けています。








はんだ付け検定 認定者在籍マークは、はんだ付け検定合格者が在籍しており、はんだ付け作業に従事していることを当協会が認定したことを示すマークです。