はんだ付けに光を! 2019インターネプコン レポート(2019.01.
こんにちは、はんだ付け職人です。
今年もアジア最大級のエレクトロニクス製造・実装展である
2019インターネプコン・ジャパンに行ってきました。
例によって、私は手はんだ付け専門なので、手はんだに関係するブースに
集中してレポートをお届けします。
入り口に入ってすぐにあったのは、HAKKOさんのブース
(いつもいいとこ取っておられます)
① 一番欲しいと思ったのは、「FR-400」という300Wのはんだ吸い取り機
300Wというパワーも凄いですが、その横の「C5045」というノズルの
交換台が優れもの。
動画観れるかな?
今までは、ノズルが詰まって掃除するときや、ノズルを交換する際、
熱い袋ナットを怖々外していましたが、ワンタッチで交換が可能です。
また、構造がかなり改良されており、はんだで詰まっても
メンテナンスがとっても楽にできるように改善されています。
予定定価は¥140,000と高額ですが、作業効率はかなり上がるはずです。
(今なら「C5045」が付いてくるキャンペーン中です)
② ヒートガンが新しくなって登場(FV-310)
風量調節と温度調節ができるようになっています。
③ ワイヤーストリッパも改良されて登場(FT-802)
去年までの製品と比べると、かなり精度が高く、HAKKOさんでも
ようやく満足のいく製品になったとのこと。
芯線に傷をつけずに簡単にリード線の被覆を剥くことが出来ます。
④ ニッパやリードペンチもモデルチェンジして精度が高くなっていました。
⑤また、去年FX-961として発売予定だった100Wの新型ハンダゴテが
FN-1010として、今年登場するようです。(定価は10万少し超えそう)
次に訪れたのは、BONKOTE(ボンコート)さん、
(フラックス塗布用のボンペンで、いつもお世話になってます)
⑥ 「彩輝」(さいき)という新しいハンダゴテが登場。
シンプルでスッキリとしたデザインにまとめられたコンパクトな
ステーションに、φ11、φ7、φ5mmの3種類の太さの異なる
コテ先が使用できます。
こてホルダの部分のデザインもすっきりして、細いコテで90W
φ7、φ11では175Wとかなり高出力になりました。
次は、太洋電機産(goot)さん。講習会場で使用するハンダゴテで
お世話になっています。
⑦ 今年は、新型のハンダゴテは出ていませんがコテ先の断面を見せた
興味深い展示がありました。
gootさんでは、コテ先を自社工場で製造されています。純銅の削りだしから
鉄メッキを掛けてさらに切削、ニッケル、スズメッキを掛けるまで。
コテ先の耐久性を上げるために、他メーカーの2倍厚の鉄メッキが施されており、
なおかつ、熱伝導性を落とさない工夫がされています。(耐久性2倍)
余談になりますが、最近Amazonなどで販売されている、格安の温調付きハンダゴテを使って
企業さん内で講習を行ったのですが、
コテ先に鉄メッキが施されていないためなのか、2時間程度で使用できなくなるものが
多発しました。
また、設定温度350℃に上がるのに15分も掛かるなど、趣味で少しだけ使うには
良いですが、仕事に使うならば、ちゃんとしたメーカー製のハンダゴテを
選ばれたほうが良いですね。
⑧ gootさんでも新型のヒートガンが登場です。「HG-1100」
次はジャパン・ユニックスさん。
⑨ 新型ハンダゴテ「CDE-9BK」予定価格¥120,000程度
コテ先への出力とコテ先温度の変化がグラフでリアルタイムに観察できます。
⑩ 隣の自動コテ先クリーナー「CLMU-A」予定価格¥67,000程度
ハンダゴテを検出するセンサーが外についたため、センサがはんだで塞がれて
誤作動することを防ぎます。
⑪ 世界最小クラスを謳う はんだ付け・リワークステーション「NASE-9E」
用意されていた0402チップをモニタを見ながらはんだ付けしてみましたが、
一発で成功しました。 定価¥280,000
ホットピンセットの精度も高く0402が簡単に外せます。
(これも欲しいですね)
※使用したピンセット HOZAN「P-655」
⑫ コテ先の展示品です。これでも一部ですが、圧巻です。
次は、うちの仕事でも大活躍しそうな
⑬ サンハヤトさんの「LEDチェッカー」
ピンセット型で、チップLEDの点灯チェックや極性チェックが
簡単にできます。
2月に発売だそうですが、「一番にください」と言ってきました。
⑭ 同じくサンハヤトさんの「プッシュ・フィットクリップ」も
SOPやQFPのチェックには重宝しそうです。定価¥9,800
駆け足でご紹介しましたが、以上14点が、2019インターネプコンで
私が気になったツールでした。
お役に立てば幸いです。
では、明るいはんだ付けを!