NPO 日本はんだ付け協会 > 2021年 > 5月 > 24日 > はんだ付けに光を!はんだ付け検定よくある不具合Dサブコネクタ編

はんだ付けに光を!はんだ付け検定よくある不具合Dサブコネクタ編

こんにちは、はんだ付け職人です。

今日は、はんだ付け検定を受検される方に多い不具合について
紹介させていただきます。

※※※この記事の内容は2017年にメルマガやblogで発信し、
以来多くの方にアクセスして頂いている記事のため、一部内容を編集し改めて
「はんだ付け検定よくある不具合」6回シリーズとして再度アップしております。
2回目の今日は、Dサブコネクタのカップ端子です。。

これからはんだ付け検定を受験頂く方への対策として、
日々の作業の品質向上にお役立ていただければ幸いです。※※※

 

不具合例をご覧いただくことで、日常のはんだ付けで
発生している不良の発生原因などが理解していただけると思います。

まず、良いはんだ付け(良品)の写真を見てみましょう。

 

これが、適正なはんだ量です。芯線とカップ端子の境目に
はんだが充填され、滑らかな曲面で凹んでいます

これがフィレットであり、より線の形状が見て取れます

はんだ表面を覆っているフラックス膜は、
ほとんど無色透明で仕上がっており、鉛フリーハンダですが
艶がありピカッと光っています。

 

では前回と同じように、この映像をイメージしたままで
次の写真を見ていただきましょう。

これは、オーバーヒートを起こしているものです。

表面のフラックス膜が破れて、はんだの素地が大気に触れたために
はんだ表面が凸凹、ザラザラに変質しています。(酸化している)

コテ先が酸化して熱が伝わりにくい場合、
はんだが流れにくいので加熱時間が長くなり過ぎて
フラックスが死んでしまうことで起こりがちです。

あるいは、リード線への予備はんだが出来ていない場合にも
リードの芯線にはんだを馴染ませるのに時間が掛かるので
フラックスが死んでしまいます。

他にも、リード線とカップ端子の両方に予備はんだをしておいて
馴染ませると、鉛フリーはんだの場合は、フラックスが活きている間に
はんだを馴染ませることが出来ずにオーバーヒートさせることが多いです。

コテ先がエンピツ型などで細すぎる場合にも、フラックスが活きている
間に熱を伝えることが出来ずに発生しやすいです。

 

次の例は、はんだ量が少なすぎるもの。


良品と比較するとフィレットが形成されていないのは明白ですね。
より線とカップ端子の間に、はんだが十分充填されていません。

 

さて、次の写真は、同じようにはんだ量が少ないのはもちろんですが、
発生原因が少し異なります。
熱量が不足しているために発生したもので、端子にはんだが馴染んでいません

はんだ表面が水滴のような膨らんだ曲面となり、
まだ融けているかのようなツヤがあるのが特徴です。

 

はんだ量が多い場合にも、熱不足は起こります
次の写真がその代表的なモノですが、

はんだ表面が水滴のような膨らんだ曲面となり、
まだ融けているかのようなツヤがあるのが特徴です。
この表面の様子を覚えておけば、熱不足の場合はすぐにわかります。

 

こちらは、はんだ量が多すぎるもの。


熱量は十分供給されており、はんだは馴染んでいるようですが、
より線の形状がわかりません。

芯線が奥まで挿入されているのか?熱不足ではないのか?
といった疑問が生じます。

 

他に致命的な不具合としては、次の写真のように
芯線(より線)にはんだが馴染んでいないケースが挙げられます。

これは、芯線への予備はんだがされていない、
あるいは、予備はんだが不十分である場合に発生します。

予備はんだは、たいへん重要な工程なのですが、
意味を理解せず適当にやってしまうとこうした不具合を引き起こします。

 

その他、発生しやすい不具合としては
カップ端子からの芯線の浮きがあります。

より線が浮いている状態ではんだ付けされると
カップ端子の入り口が塞がれ、奥まではんだが流れ込みにくくなって
空洞ができる可能性が高くなります。

 

こうして見てみると、はんだ付け不良の発生原因は、
意外に単純であることがわかりますね。

では、明るいはんだ付けを!

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