東京品川会場 検定当日レポート──静かな熱気に満ちた一日
お疲れさまです、はんだ付け職人・野瀬昌治です。
昨日の講習会に続き、本日は NPO日本はんだ付け協会の技能検定 を実施中。
受験者は17名。昨日は講習のみ受講された8名様に代わり、今日は新たに7名の方が検定へ挑戦されています。
会場には、講習の翌日とは思えぬほどの、澄んだ緊張感が立ち込めています。

◆朝の会場──「自主練」に火が付いた人たち
午前中は、試験開始前にもかかわらず、
熱心に“自習”に励む方が多数。
- 昨日、時間が掛かった実装を何度もやり直してスピードを上げる
- 昨日の講習で気づいたクセを修正する
- 自分なりのルーティンを最終チェックする
- コテ先や糸はんだの選定を再度確認する
皆さん、まるで部活の大会前のような集中力です。
“講習で学んだことを、ただ受け取って帰るのではなく、翌日の検定で形に変えたい”
その気持ちが手元の動きに滲み出ていました。
◆昼一番──筆記試験の静寂
本日の検定は 昼一番の筆記試験 からスタート。
はんだ付けというと実技ばかりをイメージされがちですが、
実は「考え方」「基準」「原理」を理解していなければ、安定した品質は作れません。
筆記試験では、
- フラックスの働き
- はんだの融点、はんだ付けに最適な温度条件について
- コテ先温度の影響
- 不良の原因分析
こうした“根っこ”を問う内容が中心。
皆さん、真剣にペンを走らせておられました。
◆午後の実技へ──基準と自分の手をすり合わせる時間
筆記を終えたあとは、いよいよ実技試験。
昨日の講習では、皆さんから
「社内で教える立場になった」「今後はんだ付けの依頼が増える」
といった声も聞かれましたが、今日は“実務者としての基準”が問われる場です。
講習とは違い、検定では――
- 手順の一つひとつに意味を持たせる
- 時間管理と作業精度の両立
- 自分のクセの抑制
- 仕上がりの“理由”を説明できるレベルの品質
こうした点がしっかり評価されます。
昨日の学びをベースに、今日の実技では“一段締めた作業姿勢”が随所に見られました。
◆合格発表までの1~1.5か月──ここからが本当のスタート
今回の検定は採点に時間を要するため、
合格発表は約1~1.5か月後 となります。
結果が出るまでの間、
今日の実技で感じた「できた部分」「曖昧だった部分」「課題に感じた部分」をぜひ整理しておいてください。
はんだ付けの腕は、
“試験を受けたその日から、また伸び始める”
そんな技術です。
◆最後に
昨日の講習で受講者の皆さんが語っていた、
“モノづくりの技術を磨きたい”“会社の品質レベルを上げたい”
という熱意は、今日の検定会場でしっかり形になっていました。
この検定が、皆さんの現場での自信と成長につながりますように。
受験者の皆さま、本当にお疲れさまでした。









はんだ付け検定 認定者在籍マークは、はんだ付け検定合格者が在籍しており、はんだ付け作業に従事していることを当協会が認定したことを示すマークです。