ものづくりの技術「はんだ付け」を芸術に変える!
はんだ付けアート”コンテスト2018 優勝作品は、
羽を1枚1枚 手作り はんだ付けした「鳥」
NPO法人 日本はんだ付け協会(所在地:滋賀県東近江市 理事長:野瀬 昌治、以下、日本はんだ付け協会)は、
ハンダゴテと、はんだを使って製作するメタリックで精巧なアート作品(はんだ付けアート)を日本全国から
インスタグラムを使って募集し、厳正な審査の結果、優秀作品が選ばれました。
☆優勝
武川 純也さんの作品 タイトル:「鳥」
羽根を1枚づつΦ0.12mmのスズメッキ線をはんだ付けすることで
制作されており、羽1枚だけでも相当な時間が費やされていることが想像されます。
(本来、製造過程は見るべきではないのかもしれませんが、驚愕いたしました・・)
鳥を全体像からではなく、羽の集合体であると捉え、全ての羽パーツを制作して接合し、作品とされたことに、発想、着眼点の面から考慮して画期的であると審査員一同感動いたしました。
ブロンズや彫刻では出来ない「はんだ付け」ならではの表現方法が出来た作品です。
☆第2位
株式会社デンソー
先端技能開発部モビリティ実験室
銀鮎製作チーム 様の作品 タイトル「はんだ魚像 銀鮎」
鮎釣りをされる方ならわかりますが、腹の曲がったあたりの光り方、質感が本物そっくりです。細かな矢型の点線やヒレ、顎の形、頭の形などは、よほど鮎が好きな方でないと表現できないところです。(3枚の写真がUPされており、角度を変えてご覧いただけます)
「はんだ」ならではの鈍い光り方が上手く活かされている作品です。
☆第3位
明星電気株式会社
氏名 岡田光司様の作品 タイトル:「日本刀」
インスタグラムには、8枚の写真がUPされており、刀身の刃紋や、刀の各パーツがそれぞれ実物のように分解できることがわかります。刀身も見事ですが、鞘も刀身が納められるようになっており、「どうやって作ったのだろう?・・」と思わせる力作です。
こちらも「はんだ」ならではの鈍い光り方が「妖刀」を思わせる優秀な作品です。
☆審査員特別賞
武川 純也さんの作品 タイトル:「トンボ」
元々この賞は、予定しておりませんでしたが、この作品が入賞しないのはあまりに惜しい・・ということで特別賞です。今までもトンボを作品にされた例はありましたが、1枚のシートと捉えられがちな透明な翅を、翅脈を忠実に再現することで表現されている点が審査員を驚かしました。「なるほど・・トンボの翅ってこうだったなあ・・」と思わせる素晴らしい作品です。
募集は、インスタグラムを使ってハッシュタグ「#はんだ付けアート2018」を付けて写真を投稿する形で実施。 19作品が応募されました。審査は日本はんだ付け協会のスタッフにより厳正に行いました。
今回、入賞した4作品については協会のホームぺージでご覧いただくことが可能です。
また、インスタグラムで ハッシュタグ「#はんだ付けアート2018」で検索していただくと、応募作品のすべてと、入賞作品のその他の写真(角度を変えるなど)が見られます。
今回、入賞された3人には、賞状の他、協会オリジナルのトロフィーが授与されます。また優勝者の武川さん、株式会社デンソー 先端技能開発部モビリティ実験室 銀鮎製作チームには、近江牛しゃぶしゃぶ用それぞれ1kgと500gが副賞として贈られました。
電機・電子機器製造業の根幹技術であるはんだ付けは、長い歴史を持ちながら、先端技術にも不可欠で、時代に合わせ進化している非常に奥深く重要な技術です。
また、現在でも中学や高等学校で2時間程度体験する機会がありますが、一部のマニアが電子工作するための技術として捉えられがちで、脚光を浴びることはありませんでした。
今後も、日本はんだ付け協会では、全国約20万人のはんだ付け職人(電気関係の企業2万社×10人と仮定して算出)の地位向上と、広く一般の方にはんだ付けの楽しさを知っていただくため、毎年”はんだ付けアート”コンテストを開催する予定です。
・コンテストの概要
■作品は、「ハンダゴテ」と「はんだ」を使って製作されていること。
(型を作ってはんだを流し込むなどの製法は審査の対象外)
■募集期間 2018年2月13日~10月31日
■審査方法 NPO日本はんだ付け協会のスタッフによる厳正なる審査
・2019年 次回コンテスト開催決定!
同じく「ハンダゴテ」と「はんだ」を使って製作されていること。
(型を作ってはんだを流し込むなどの製法は審査の対象外)
■募集期間 2019年2月1日~10月31日
■審査方法 NPO日本はんだ付け協会のスタッフによる厳正なる審査